こうもりクラブについて

こうもりクラブは、《有機的な連携》をキーワードに、個々の芸術家が共同する母体として、オイリュトミスト野口泉が立ち上げた団体です。身体芸術オイリュトミーを通した舞台・公演活動を2017年より続けています。これまでにクラウドファンディング公演『おしごとは呼吸すること』、幼児のためのオイリュトミー公演『やまなしもぎ』、『ルンペルシュティルツヘン最後の三日間』等の公演を自主企画として行ってきました。

「こうもりクラブ」成り立ちの由来

冬眠中のこうもりの体温は周囲の温度まで下がり、呼吸数や脈拍数は普段の二十分の一まで減ってしまいます。

極限まで生態活動を抑えたこうもりは、秋にたくわえたエネルギーをちょうどよく使いきれる温度の寝床を選ばなければなりません。寝床が暖かすぎれば必要以上のエネルギーを消費してしまい、眠りながらやせ細って餓死してしまいます。

逆に必要以上に寒いところで眠ると、こうもりはたびたび目をさまして、エネルギーを多く使ってしまい、春まで生き延びることができません。冬眠中に死んだこうもりは、死んでも足の爪で天井にぶら下がったまま体が朽ちるまで、そのままの姿でいるということです。

こうもりが文字どおり命がけで眠っているその姿は、生命が周囲の環境とともにあるということを象徴的に表しています。そしてその姿は、そのまま社会の中に生きる私たちそのものだと思えてきたのです。そういうわけで「こうもりクラブ」という団体名が付けられました。

©こうもりクラブ koomori.club